JIBSN・境界地域研究ネットワークセミナー2022参加記(1)

11月の八重山は台風も雨も少なく平均気温も23℃前後と快適。旅行代金も夏のシーズンよりも割安なので八重山ツアーのベストシーズンとも言われています。若者の小グループ・家族連れ・修学旅行・中高年の団体ツアーなどの幅広い客層で石垣空港へ向かう航空便は混雑する時期でもあります。とは言え、八重山地区の観光もコロナ禍で約2年半停滞。今年2月に訪れた時には搭乗便も閑散としていましたが、今回はどうだろうか? そんな思いで秋深くなった羽田空港から直行便で石垣空港へ向かいました。11月18日(金)、搭乗便は満席。石垣島に到着すると“かりゆしウェア”がまだまだ似合うほど陽光が眩しく、八重山の小さな島々を小さな貨客船で結ぶ拠点(ハブ)であるユーグレナ石垣島離島ターミナルでは、石垣島の大スター具志堅用高さんのモニュメントで記念写真を撮る観光客が列を作っていました。島々へ向かう船を待つ若者、戻ってきた船から降りてくる若者たちの笑顔からは、コロナ禍から脱却しつつある八重山観光の“明るさ”も実感することができました。

 今回の旅の目的はJIBSN・境界地域研究ネットワークのセミナー2022への参加。セミナーのテーマは「危機のなかの境界地域」。コロナ禍で露呈した脆弱な医療体制、ウクライナに侵攻したロシアと国境を接し、尖閣諸島問題の最前線でもある日本の境界地域は真に「危機のなか」にあります。その重いテーマを語りあう会場は、陽光が眩いユーグレナ石垣島離島ターミナルに程近い新築間もない竹富町役場。今回は2019年の北海道礼文町での開催以来3年ぶりの対面開催となりましたが、ホスト役の前泊竹富町、糸数与那国町長、工藤稚内市長、渋谷小笠原村長、特別ゲストとして中山石垣市長などの首長を始め、五島市からは副市長、礼文町・根室市・対馬市(比田勝市長はリモート参加)・標津町から自治体関係者が出席。その他大学や研究機関のスタッフ、そしてボーダーツーリズムファンの皆様も多数参加されました。

 

*境界地域研究ネットワークジャパン(JIBSN)
http://borderlands.or.jp/jibsn/
2023年1月31日